絞りの振袖ってよく聞くけど、どんなもの?

皆さんこんにちは!

大分市大道町の大型振袖専門店『なかの座咲くらKAN(さくらかん)』です!

 

気候もだいぶ秋らしくなってきましたね。

来年の成人式も着々と近づいていますが、皆さん、振袖の準備はできていますか?

 

振袖・成人式に関わることなら、地元大分で創業73年のなかの座咲くらKANにお任せください!

 

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ところで皆さん、「絞り」って、聞いたことはありますか?

振袖選びをされる際に、一度は耳にしたことがあるのではないでしょうか?
お嬢様ご自身は聞いたことがなくとも、お母様やおばあ様は間違いなくご存じのことでしょう。

 

現在では、“絞り=高級・良いもの”というイメージが広く定着していますが、
そもそも絞りとは何を指しているのか。

 

今回は、絞りの歴史や絞りとはどんなものなのか、簡単にご紹介します!

 

目次
-そもそも絞りとは?
-絞りの代表
  ・鹿の子絞り
  ・辻が花
-絞りの魅力
-絞りの振袖で周りと差をつけよう!
-なかの座咲くらKANのオススメ

 

 

1-そもそも絞りとは?

そもそも「絞り」とは生地の染め方の1つであり、人類最古の染色技法とも言われています。
※「絞り」と略されることがほとんどですが、本来は「絞り染め」と言います。

 

 

生地の一部を糸で括る、縫って絞る、板で挟むなどして染まらない部分を作ります(防染)。

その状態で染液に浸し、生地を染めます。

全体が染まった後に括っていた糸などを外すと、染まらなかった部分が模様として浮かび上がります。

 

 

ほとんどの工程が手作業で行われ、染め上がった生地のデコボコした独特の風合いが特徴です。

日本では奈良時代頃(6、7世紀)から行われるようになり、正倉院宝物にも絞り染めの技法を用いた作品が見られます。

 

 

また、奈良時代を代表する染色技法として、「夾(頬)纈-きょうけち」「纐纈-こうけち」「蠟(﨟)纈-ろうけち」という3つがあります。

 

夾纈とは板で挟んで防染する板締め絞り
纐纈とは糸で括ったり縫ったりして防染した絞り染め(←現在親しまれている「絞り」)
蠟纈とはロウケツ染めのことで、溶かした蝋で防染する染め

 

上記の3つを総称して「天平の三纈」と言ったりもします。

※「纈」という漢字は“ゆはた”とも読み、1文字で“しぼり・しぼりぞめ”を意味します。

 

 

2-絞りの代表

・鹿の子絞り

鹿の子絞りとは現在最もメジャーな絞りで、皆さんが絞りと聞いてイメージするのはまずこの鹿の子絞りでしょう。

模様が子鹿の背中の斑点に似ていることから、そう呼ばれるようになりました。

 

職人さんが手作業で一粒一粒糸を巻いていきますが、1日かけても数百粒程度しかできません。

仮に総絞りの着物1着を作るには約20万粒を作らなければならないため、完成までには数か月~数年を要します。

 

想像しただけでも、気の遠くなる作業ですね、、、。

(筆者の私は、2日で飽きる自信があります。)

 

鹿の子絞りの全盛期である江戸時代には、その豪華さから贅沢品として何度も奢侈(しゃし)禁止令が出されました。

※奢侈禁止令(しゃしきんしれい)または奢侈禁止法とは、贅沢(奢侈)を禁止して
倹約を推奨・強制するための法令および命令の一群である。
日本では昔から、身分制度の維持を図るため身分相応以上の服装や贅沢は道徳風俗違反とみなされていた。

 

 

また、鹿の子絞りの一種として、「疋田絞り」というものが有名です。

生地を四角くつまんで糸を括るのが特徴で、鹿の子絞りの中ではやや大きめに絞ったようにも見えます。

 

そしてそんな疋田絞りの中でも、全て手作業なのか機械を使うのか、

糸を何回巻くのかなどによっても内容が変わります。

 

疋田絞り―布目に対して45度の方向にびっしりと鹿の子の目を詰めて染めたものです。

通常一粒に対して通常は太めの綿糸を4回巻くため、4つ巻き絞りとも呼ばれます。

 

本疋田絞り―疋田絞りの中でも、一粒に対して8回以上絹糸を巻きつけたものを言います。

糸を多く巻きつけるほど先端の粒が細かくなり、白地が鮮明に見えます。(←その方が高級品とされています)

 

(↑本疋田絞り。粒の中心の染まっている“点”が小さいことが特徴。)

 

 

 

・辻が花

辻が花は現在一般的に、「絞り染めを基調とし、描き絵、摺箔、刺繡などを併用したもの」と定義されています。

 

室町時代から桃山時代にかけてのわずかな間だけ登場し、一世を風靡した独特な絞り染めです。

しかし江戸時代になり「友禅染」が誕生すると、手間の多さや完成までにかかる期間を比較され、

辻が花は急速に廃れていきました。

(↑代表的な辻が花の一例。同じ絞りでも鹿の子とは雰囲気が大きく変わる。)

 

流行したのがわずかな間だったがゆえに、辻が花の名前の由来(所説あります)や、

その作者たちも実は定かでななく、「幻の染め」「幻の絞り」とも言われています。

 

流れるように描かれた花や草の絵が印象的で、1着の着物が1枚の絵画のようにも見えます。

繊細な柄を墨の描写で表す「カチン描き」や、模様の輪郭を細かく縫い締めて絞る「縫い締め」という

特徴的な技法もあるので、さらに詳しく知りたい方は、ぜひ検索してみてください!

 

 

3-絞りの魅力

絞りの魅力は、やはりその独特な風合いと、着ているだけで漂う高級感なのではないでしょうか。

前の項目で絞り染めの工程も簡単にご紹介しましたが、職人さんがどれほどの手間と月日を

要したのかを考えると、絞りの振袖が高級品であることは納得できますよね。

 

また、そのイメージがすでに定着していることから、絞りの振袖は誰もがその存在を認めてくれることでしょう。

お母様やおばあ様も、高確率で喜んでくれるはずです!(スタッフ経験談)

 

もう1つ絞りの振袖の魅力として、“時代に左右されない不変的なデザイン”というポイントがあります。

 

そもそも着物は洋服に比べ、デザインの目まぐるしい流行り廃りがありませんが、

その中でも絞りはいつの時代も、着物・振袖の王道として君臨しています。

 

自信を持って次世代に受け継ぐことができるものなので、

絞りの振袖をお持ちにもかかわらず、箪笥の中で眠らせているというお母様!

ぜひお嬢様に、“絞りの振袖があるよ”と、教えてあげてくださいね!

 

また、お家で眠っている振袖を、ママ振袖として着⽤できるか⼼配な⽅は、

お早めになかの座咲くら KANご相談ください。

お母様とお嬢様に身長差があったり、久しぶりに箪笥から出してみると意外なところにシミがあったり……

事前に分かればお直しやシミ抜きなどのご対応が可能です。

直前になってやっぱり着られないことになってしまった……と悲しいことにならないためにも、

お早めにお持ち込みいただくことをおすすめします。

 

 

4-絞りの振袖で周りと差をつけよう!

ここまで、「絞りの振袖は手間がかかる」「高級品」とお話ししてきましたが、

絞りと言っても様々な種類・ランクが存在します。

 

前半に少し登場した「本疋田絞り」などは、振袖の表地だけで100万円以上、

有名な作家さんの作品となると1000万円を超えるクラスまで存在します。

 

そんな額を聞くととても手が出せない世界に思えますが、現在は技術も発達しており

機械を用いて“絞り風”に見せているものや、インクジェットプリントのものまで存在します。

そういったものであれば30万円程度から入手することも十分可能です。

 

総絞りだけでなく、振袖の一部に絞りがあしらわれたものもあるので、

絞りの楽しみ方はひとそれぞれです。

(↑古典的なデザインの振袖には、部分的に絞り柄が使われている可能性大。)

 

式典会場でも目立つこと間違いなしの絞りの振袖で、周りと差をつけましょう!

 

 

-なかの座咲くらKANのオススメ

なかの咲くらKANでも、絞りの振袖は購入・レンタルともにご準備しております!

今日はその中の数点を、ピックアップしてご紹介します!

↑王道の黒絞り。あえて白地を残すことで、すっきりした印象に。

 

↑ピンクをベースに所々の水色が映える。総絞りの華やかな一着。

 

↑薄い水色のようなグレーのような優しい色味で、大人っぽい印象に。(レンタル専用商品)

 

↑誰もが認める本疋田の総絞り。稀少な商品の為、気になる方はお早めに。

 

↑深いグリーンが目を惹く辻が花。高級感もあり、オススメの一着。(レンタル専用商品)

 

↑大胆に流れる藤の花と、珍しい色味が印象的な辻が花。(レンタル専用商品)

 

 

その他の振袖も、こちらの振袖コレクションページからご覧いただけます。ぜひご覧ください!
なかの座咲くらKANのオススメ振袖はこちら

※WEB掲載商品は、ほんの一部に過ぎません。ぜひ店頭に足を運んでいただき、
県内トップクラスの振袖フロアで、運命の一着を探されてくださいね。

 

 

特に総絞りのレンタルは毎年争奪戦となる人気商品のため、

気になる方はぜひお早めにお問い合わせください!

 

 

 

 

 

【関連記事:着物知識編】
大流行中!オシャレな振袖によく使われている幾何学模様の意味とは?【吉祥文様編】

 

 

 

いかがでしたでしょうか?

今回はよく聞く「絞り」について、簡単にご紹介してみました。

実際は絞りも非常に多くの種類があり、その技法も様々です。

ここではほんの一部しか触れていませんので、

またの機会に、さらに詳しく解説ができればと思っております!

 

この記事を読んで、少しでも絞りの振袖にご興味を持っていただけたら嬉しいです!

 

 

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