振袖を長持ちさせる保管方法って?収納ケースでの保管方法も紹介します!

こんにちは!咲くらKANです。
今年は例年に比べると梅雨に入るのが早いようですね。このジメジメした季節早く過ぎて欲しい今日この頃です。

この季節お洋服は衣替えの時期ですが、振袖などの着物もどういう風にしまってよいか分からない、というお悩みは多く聞きます。

着物はしまい方によってシミ、カビ、シワを防ぎ、長持ちさせることができます。今回はしまう前のお手入れ、桐たんすじゃなきゃだめなのか、着物の間に挟まれた紙はどうしたらよいのかなど、なるべく自分の手でできる保管方法についてまとめました。
振袖をお持ちの方は是非ご参考に!

 

<着物を長持ちさせる保管方法>

 

着物は、きちんと保管することができれば長く着ることができます。そのためには、着物を傷める要素に気を付けて収納することが大事です。
それはたったの5つ。「湿気、虫、たんぱく質の残留、ガス、紫外線」です。
その5つの要素を防ぐためのしまい方、保管・収納方法を順を追ってご説明します。

 

収納する前のお手入れ、準備

着物を着た後、一見きれいに見えても汗、ほこり、小さな汚れなどが付いていることが多いものです。
これをそのままにして長期間保管してしまうと、「きちんとしまっていたはずなのに、必要な時に出してみたらポツン、ポツンとしろいカビや虫食い、茶色いシミが…。」という状態になりかねません。着物の汚れは「付いたら即」対処するのが一番。クリーニングを頼む場合もシミになってしまってからより、付いたばかりの汚れのほうがずっと料金が安く済むことが多いのです。

 

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◾️しまう前には、必ずお手入れを

着物の着用後はまずハンガーなどに掛けて、汚れがないかどうか全体をチェックしましょう。
自分で汚した記憶が無くても一度確認することをおすすめします。
汚れがあればクリーニングへ出しましょう。ここで着物の敵、「たんぱく質の残留」を防ぎます。

汚れがなければ日陰で半日~一晩干し、汗を飛ばします。必ず日陰で干し、紫外線によって色褪せてしまうのを避けましょう。また、一晩以上吊るしておくと着物の形が崩れてしまうので、長く干しっぱなしにすることも良くありません。
干し終えた時点でシワがきつくついていたら、生地の中に汗が残っている可能性が高いです。そのまま放っておくとシミなどの原因になるので、汗抜きをおすすめします。

 

◾️しわにならないようにきれいに畳んでたとう紙で包む

着物を収納する前に、「正しくたたむ」ことと「たとう紙で包む」ことが大切です。
正しいたたみ方できれいにたたむと、次回着用の時にシワを伸ばしたりする手間や時間がかかりません。
着物のたたみ方は「本だたみ」が基本です。

また、たとう紙で包むことにもきちんとした理由があります。たとう紙は「着物を買うと付いてくる包み紙」ではありません。着物の間にはさまれている板紙とは違い、和紙のたとう紙は通気性が良く、着物の湿気を吸ってくれる優れたアイテムです。さらに、直に着物を重ねておくよりも滑りがいいので出し入れも楽になります。

 

◾️保管スペースには詰め込まずに余裕を持たせる

あまりぎゅうぎゅうに詰め込みすぎるのは良くありません。着物や帯が型崩れしたり、せっかくの刺繍がよじれたり、金粉がはがれてしまったりすることになりかねないからです。 また、いざ着ようというときに大きなシワ発見…となり、慌ててアイロンがけをするといった手間が増えることになります。取り出しにくくなってしまうことも詰め込みすぎの弊害です。
引き出しの大きさによって入る枚数は変わってくると思いますが、目安としては「引き出しの上から2~3センチくらい余裕がある状態」だといいですね。

 

◾️定期的に着物に風を通す

着物を長持ちさせるためには、定期的に風を通し「湿気」を溜め込まないことが大切です。たんすなどは湿気の溜まらない部屋に置くことがおすすめですが、難しい場合は除湿器などで対策しましょう。
また引き出しの中の湿気に対する一番の対策は「頻繁に着ること」です。
なかなか着ない着物の対策としては「虫干し」が効果的でしょう。虫干しに挑戦する際は、晴れの日が3日ほど続いた乾燥した日がおすすめです。着物を出し、2~3時間ほど陰干ししたのちにたたんでしまい直してください。
しかしこういった「虫干し」は、今の住宅事情的にも時間的にも難しいということもあります。
そこで、簡単な湿気対策として「扇風機」をおすすめします。たんすなどの引き出しをすべて開けて、そこに10分間程度扇風機の風を当てるだけで、10%前後湿度を下げることができるそうです。
その際に着物を出して中身のシミなどをチェックできたら、さらに湿度を下げることができるでしょう。

 

◾️着物の保管には桐たんすが最適

昔から言われているように、着物を守るためには桐たんすが最適です。
大きな理由は2つ、「防虫効果」と「除湿効果」にあります。

 

 

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プラスチックケースや衣装ケースでも工夫次第で保管ができる

大事な着物をしまうのに、プラスチックでいいの?と意外に思われる方も多いのですが、実は「湿気を呼ばない」という点で着物の収納にとても適しています。
またプラスチックの衣装ケースを使用する際には以下の2つのことに注意していただくと、より着物を長持ちさせる収納になります。

 

1. できるだけ大きなサイズのケースを用意しましょう

衣装ケースのサイズは、できるだけ大きいものを選ぶほうが良いでしょう。
たとう紙に入れた着物をしまう際に、曲がらずに入れられるサイズであることが望ましいです。

もしたとう紙が入るサイズのケースを設置するのが難しければ、着物を「二つ折り」か、せめて「三つ折り」の状態で入れられれば収納時にシワになりにくく、着るときに慌てることもありません。
実際に着物をたたんで計ってみることをおすすめします。

 

2. 除湿シートを忘れずに

湿気を呼ばないプラスチックの衣装ケースとは言え、除湿は必要です。自然素材の桐と違ってプラスチック自体は湿気を吸ってくれません。ましてや押し入れやクローゼットには湿気がこもりがち。衣装ケースの引き出しの底に除湿シートを敷き、着物を湿気から守りましょう。
気密性の高いタッパーウェアも便利
「タッパー」というと食品を保存する小さなものを想像しがちですが、衣類も収納できる大型のものもあります。密封力が強く、湿気・ほこり・虫・光を防いでくれ、長期の保存に適しているので安心です。

 

 

<着物を保管する際の注意点>

着物を長持ちさせるためには、何度か出てきた「着物を傷める5つの要素、『湿気、虫、たんぱく質の残留、ガス、紫外線』」に気を付ければ良いわけです。
ぜひご自宅の保管方法と比較してみてください。上記に書いたものと重複するものもあります。

 

湿気を避けるために注意すること

• 化粧箱、薄紙、厚紙、証書など、たとう紙以外の紙類は一緒に保管しない。
• 長期間着ない着物が入っている引き出しは、時々開けて換気する。
• 黒留袖や振袖など、生地の多い着物は上のほうの引き出しにしまう。
• 夏物など、生地の薄いものは下のほうの引き出しにしまう。
• 引き出しの底に新聞紙などを敷かない。
• 除湿剤を入れておく。

 

タンパク質の残留を避けるために注意すること

• 着用後は陰干しして汗を飛ばす。
• 陰干し後もきついシワが付いていたら「汗抜き」をしておく。
• 汚れを見つけたら早めにクリーニングしてからしまう。
• 着用後、乾いたタオルなどで裾のホコリを優しく落とす(毛羽立たないように)。
ガスを避けるために注意すること
• 防虫剤は複数の種類を一緒に入れない。
• たとう紙のセロファンの窓のそばに防虫剤を置かない。
• プラスチック、ゴムの使われている小物を着物と一緒にしまわない。

 

紫外線を避けるために注意すること

• 着用後は必ず日陰で干す。また、日陰でも長く出しっぱなしにしない。
• 直射日光の当たる場所を保管場所にしない。
• 蛍光灯をつけっぱなしにしない。
• たとう紙に包んでいても、出しっぱなしにしない。短期間出して置く場合は、風呂敷などをかけておく。

 

ウールの着物と絹の着物は一緒にしない

「虫は着物を傷める要素の一つ」です。
「同じ着物だから」という理由で絹とウールの着物を同じたんすやクローゼットにしまっていると、ウールに寄ってきた虫が絹の着物、特に酸化したシミが発生している部分を食べてしまいます。
着物をクローゼットに収納される方は現在、とても増えています。そんなとき、ウールのコート類などと一緒にしまうのも危険です。
ウール製品と同じクローゼットに着物を収納する場合は、必ずプラスチック衣装ケースに入れるなどして分けて収納しましょう。その際には除湿剤をいれたり下にすのこを敷いたり、湿気対策も忘れずに行ってください。

防虫剤の入れ方に注意

無臭タイプの防虫剤、香り袋など、別系統の防虫剤を同時に使用すると化学反応によりガスが発生することがあります。このガスは生地を傷めたり、変色を招いたりする原因となります。
また窓付きのたとう紙が便利というお話をいたしましたが、窓に貼られたセロファンのそばに防虫剤を置くと化学反応をおこす危険があります。防虫剤はたとう紙から離して置いてください。
むしろ、正絹の着物であれば虫は好みませんから、防虫剤の必要はありません。虫は絹を積極的に食べないようです。

 

たとう紙は定期的に交換する

たとう紙は、着物の代わりに湿気を吸ってくれる大切なアイテムです。しかし、「たとう紙に包んでいるからずっと安心」というわけではありません。たとう紙にも湿気を吸う限界があり、寿命を超えたたとう紙を使用しても除湿の効果はみられません。
たとう紙にぽちっと茶色の斑点が出てきたら、除湿の力が限界になったというサインです。放っておくと中の着物がカビたり、シミがでてしまったりする危険がでてきます。
1年に1度たとう紙の様子をチェックしてあげて、変化を確認したら交換するのが良いでしょう。
たとう紙は単体でも入手できるものなので、この交換サインを見つけたら新しいものに買い替えましょう。

 

着物と小物は分けてしまう

ゴムやプラスチックを使った小物は必ず分けてしまいましょう。着物の上においておくと、防虫剤との科学変化で着物が変色したり、金糸が灰色に変色したりすることがあります。小物は小物でまとめたり、布に包むなどしてしまっておきましょう。

 

 

〜まとめ〜

着物を長持ちさせる保管方法について、しまう前の準備から保管中の注意点などをご紹介しました。洋服と違って難しいと感じるところも、意外と簡単そうと思えるところもあったと思います。たんすが無くても、正しい保管方法を知れば、次代に受け継ぐことができるくらい長持ちさせることも可能です!
お困り、お悩みがあればなかの座咲くらKANへ!

 

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