
祭りのあとの静けさに、ふぅと一息。脱ぎっぱなしは後悔の始まり
成人式(二十歳のつどい)、本当にお疲れ様でした!
慣れない振袖で一日を過ごし、帰宅した頃には「もう一歩も動けない…」と、ソファに倒れ込みたい気分ですよね。
しっとりと肌に馴染んだ絹の重み、きらびやかな帯の感触。最高の一日を彩った振袖ですが、実は「脱いだ直後」こそが、その美しさを一生保てるかどうかの分かれ道なのです。
実のところ、私は以前、あるお嬢様が「疲れていたから」と箱に放り込んだまま三年間放置してしまい、カビだらけになった振袖を目の当たりにしたことがあります。
あの時のショックと言ったら…! そんな悲劇をあなたには味わってほしくありません。
一流の販売員として、現場で培った「これだけはやってほしい」後片付けの知恵を、心を込めて伝授いたします。
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安心感+陰干しの儀式! 湿気を飛ばしてシワを撃退

振袖を脱いだら、すぐに畳んでしまいたい気持ちはグッと堪えてください。
まずは「陰干し(かげぼし)」という、着物にとっての休息時間が必要です。
振袖を脱いだら、着物専用のハンガー(または丈夫なハンガー)にかけ、直射日光の当たらない、風通しの良い室内で干してください。
振袖は一日中、あなたの体温と汗を吸っています。この湿気がシワの原因になり、放置するとカビの温床となるのです。
長襦袢も同様に、隣に並べて干してあげましょう。
さて、ここで一つ注意点があります。
「シワを伸ばしたいから」と何日も吊るしっぱなしにしていませんか?
実は、振袖や帯は非常に重厚な生地で作られています。
干すことによってシワが取れることも確かですが、重力で生地が引っ張られて伸びてしまう可能性があります。
「程々」が肝心です。
半日から一日程度干して、湿気が飛んでシワが落ち着いたら、速やかに畳みましょう。
驚愕+汚れのチェック! 犯人はファンデーションと金箔



影干しをしている間に、犯人探しを始めましょう。
あなたの美しさを演出した「メイク」や「ヘアスタイル」が、振袖にとっては強敵に変わっているかもしれません。
重点チェックポイント:三箇所の落とし穴
特に汚れやすい場所を、私の失敗談を交えてお伝えします。
□半衿(はんえり)の首まわり: ファンデーションが薄く付いていませんか?
□袖口と袖下: 振袖は袖が長いため、知らず知らずのうちに地面を擦ったり、階段で踏んだりしていることがあります。
□衿元と髪飾り周辺: 最近流行の金箔やジェル。
「まさか自分が」と思う場所ほど、黒ずんでいるものです。
これらがパラパラと落ちて、生地にこびりついているケースが急増しています。
以前、あるお客様が「汚れなんてないわ」と仰っていたのですが、よく見ると袖の下に飲み物の跳ね返りによる小さなシミが点々と…。
時間が経つと、これは酸化して黄色いシミ(黄変)になり、落とすのに何万円もかかることになります。
見つけたら、自分でこすってはいけません。
汚れの種類(油性か水性か)を判断するのはプロでも難しいものです。
普通のクリーニング店でも良いですが、できれば仕立てたお店や呉服屋に持ち込んでください。
「どんな汚れか」をプロの目で診断してもらい、最適なクリーニングを提案してもらうのが、結局は一番安上がりで安心できる方法ですよ。
納得+小物の仕分け! 次の「着心地」を決める整理術

振袖本体だけでなく、脇を固めた小物たちのケアも忘れてはいけません。
ここをサボると、卒業式や結婚式で次に着る時に、シワシワの紐に悪戦苦闘することになります。
洗うもの、干すもの、整えるもの
肌に直接触れた肌襦袢、裾除け、足袋は、自宅で洗濯して構いません。
清潔にしてから保管しましょう。
一方で、帯揚げや重ね衿は、汚れをチェックした後に数時間干してシワを伸ばします。
ここでよくある質問にお答えしましょう。
「絞りの帯揚げを洗ったり、アイロンで伸ばしていいですか?」というもの。
答えは、絶対にNOです!
絞りの粒々が水や熱で伸びて潰れてしまい、二度と元の豪華な風合いには戻りません。
実のところ、どうしても汚れが気になる場合は、おしゃれ着洗剤を溶かしたぬるま湯で部分洗いをする手もありますが、正絹(シルク)は生地が痛むリスクがあるため、あくまで自己責任の範囲となります。
また、帯締めは、房(タッセル)がバラバラにならないよう、和紙で巻くか整えてから収納してください。
帯板や衿芯を丸めて放置するのも厳禁。
一度ついた曲がり癖は、次の着付けの際に体に当たり、痛みや着崩れの原因になってしまいます。
賢い選択+草履バッグの落とし穴! ビニール袋が招く悲劇
最後に、足元を支えてくれた草履とバッグのケアです。
草履は、裏についた土を固く絞った布で綺麗に拭き取ってください。
バッグも蓋を開け、数時間陰干しして中の湿気を飛ばします。
さて、ここで一番やってはいけないのが「ビニール袋に入れて保管すること」です。
私の店に持ち込まれた、購入してわずか二年の草履。
ビニール袋に入れられていたせいで、湿気が逃げ場を失い、エナメルが溶けてカビがびっしり生えていました。
草履やバッグは、通気性の良い不織布に入れるか、そのまま箱に収納するのが鉄則です。
防虫剤の入れすぎも、金具の変色や匂い移りの原因になるので注意してくださいね。
なかの座へ、大切な一着を託して

振袖の後片付けは、ただの作業ではなく、あなたの門出を祝ってくれた着物への「感謝の儀式」です。
正しいケアをすることで、数年後の卒業式や、将来あなたの娘さんに受け継ぐ際、その輝きは色褪せることなく蘇ります。
とはいえ、「自分でやるのはやっぱり不安…」「シミが落ちるか見てほしい」という方も多いでしょう。
そんな時は、ぜひ なかの座 咲くらKAN・パークプレイス店を頼ってください。
私たちは振袖専門店として、クリーニングのご相談はもちろん、ママ振袖のリメイク相談も喜んで承っております。
2月7日(土)から9日(月)の3日間、なかの座パークプレイス大分店にて「悉皆(クリーニング相談会)」を開催いたします!
プロの診断士に直接相談できる貴重な機会です。
事前に電話やLINEでご予約いただければ、スムーズにご案内できますよ。
パークプレイス店には最新の振袖も並んでいますので、お手入れのついでに、新しいトレンドを覗いてみるのはいかがでしょうか?
特に、2028年・2029年の二十歳のつどいを控えているお嬢様は、振袖の早めのメンテナンスをオススメしております。
振袖のクリーニングや仕立て替えは場合によっては3ヵ月以上かかることがあります。
よく、ご相談していただいたお母様から『もっと早くクリーニングに出しておけばよかった』とのお声があがりますが、やはり晴れの日の大事な振袖ですので、綺麗な状態でお嬢様に着ていただくのが一番です。
また、ママ振袖がお嬢様にサイズがあっているのか、帯周りを今っぽくしたいといったご要望もあるかと思います。
今、咲くらAKNには二十歳のつどいが終わり、帯締めや帯揚げなどコーディネートのための小物がたくさん戻ってきています。
一年で一番コーディネート小物が充実したこの1~2月に、ぜひ振袖を見にご来店くださいませ!
あなたの振袖が、いつまでも美しくあり続けますように。スタッフ一同、笑顔でお待ちしております!
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