
夏の訪れを感じると、浴衣を着てお祭りや花火大会に出かけたくなりますよね。
浴衣は、振袖のような格式高い和装とはまた違う、軽やかで涼やかな魅力を持っています。
でも、浴衣姿をさらに格上げするポイントは、なんといっても帯の結び方にあります。
だからこそ今回は、浴衣の帯の種類や結び方を改めて掘り下げてみたいと思います。
振袖と浴衣、それぞれの魅力を知ることで、和装の楽しみは何倍にも広がります!
1. 浴衣の帯の基本種類
まずは、浴衣に合わせる帯の種類を簡単におさらいしましょう。
振袖で使う袋帯や名古屋帯と違い、浴衣はカジュアルな和装なので
帯も比較的気軽に結べるものが多いのが特徴です。
半幅帯(はんはばおび)

浴衣帯の定番といえば半幅帯。
名前のとおり、袋帯などに比べて幅が半分程度で、長さも短めです。
扱いやすく、初心者さんでも結びやすいのが魅力。
色や柄のバリエーションも豊富で、浴衣コーデにアクセントを
加えたいときに大活躍します。
兵児帯(へこおび)

やわらかくてフワッと結べるのが兵児帯の特徴。
元々は子どもの帯として使われることが多かったのですが
最近は大人の女性の浴衣姿にも人気です。結ぶだけで自然にボリュームが出て
柔らかい雰囲気を演出してくれます。
作り帯(つくりおび)

初心者さんにうれしいのが作り帯。あらかじめ結び目が作られていて
巻いて留めるだけで完成!
手軽に帯結びの美しさを楽しめます。自分で結ぶのが苦手な人や
時間がないときには強い味方ですね。
2. 帯結びで印象が変わる!基本の結び方
帯は種類だけでなく、結び方によっても印象がガラッと変わります。
ここからは、代表的な結び方をいくつかご紹介します。
① 文庫結び(ぶんこむすび)

もっともポピュラーな結び方が文庫結び。四角く折りたたんだ羽根が
文庫本に似ていることから、この名前がつきました。浴衣の帯結びといえば
真っ先に思い浮かぶ王道スタイルです。
<特徴>
シンプルながらも上品な印象。どんな浴衣にも合わせやすく
年齢を問わずおすすめ。
<コツ>
羽根の大きさを左右同じにするときちんと感が出ます。
帯の柄を見せたいときは、羽根の出し方を工夫すると楽しいですよ!
② 蝶結び(ちょうむすび)

その名の通り、蝶の羽のようにふんわりと結ぶスタイル。
可愛らしさを演出したいときにぴったりです。
<特徴>
若い女性に特に人気。華やかさと可愛さを両立できます。
<コツ>
兵児帯など柔らかい帯で結ぶと、ボリューム感が出てより可愛い雰囲気に仕上がります。
③ 片流し結び(かたながしむすび)

左右非対称に羽根を流すアシンメトリーな結び方で、大人っぽい印象になります。
シンプルな帯でもこなれ感を演出できるので、ちょっと差をつけたいときにおすすめ。
<特徴>
片側に流れる羽根が優雅。大人の女性にぴったり。
<コツ>
帯の長さが足りない場合は小ぶりにまとめるのも◎
④ お太鼓風結び

本格的なお太鼓結びより簡単にできるアレンジ。
浴衣でも「ちょっと上品な着こなしをしたい」ときに便利です。
<特徴>
落ち着いた印象を与えつつ、きちんと感も演出。
<コツ>
半幅帯でも工夫次第でお太鼓風に見せられます。帯の厚みを活かすのがポイントです。
3. 帯結びアレンジの楽しみ方
基本の結び方をマスターしたら、いろいろなアレンジを試すのも楽しいですよ!
たとえば
◎羽根を多めに作ってボリューム感を出す
◎帯飾り(帯留めや帯締め)をプラスして華やかさを演出
◎兵児帯を重ねて2色使いにしてみる
振袖の重厚な帯結びとは違い、浴衣帯は自由度が高いので
思い切り遊び心を取り入れるのも醍醐味です!
4. 自分で帯を結ぶときのコツ・ポイント
「浴衣帯は自由度が高い」とはいえ、慣れないと結ぶのはやっぱり難しいもの。
いくつかポイントを押さえておきましょう!
① 結ぶ前に長さを確認
帯が短すぎると結べなくなるので、最初に羽根の長さを確認してからスタート。
② 緩まないようにしっかり締める
ゆるいと帯が落ちやすいので、結ぶときは思い切りギュッと締めるのが大切。
特に最初のひと結びをしっかりすると、全体が安定します。
③ 着崩れ防止に帯板を使う
帯板は必須ではありませんが、帯のシワを防ぎ
美しいラインをキープするのに便利です。
5.振袖との違いを知ると和装の世界がもっと楽しい!

振袖の帯結びは、袋帯を使って華やかで格調高い仕上がりになります。
一方、浴衣は半幅帯や兵児帯を自由にアレンジして、気軽に楽しむスタイル。
どちらもそれぞれの場にふさわしい美しさを持っています。
振袖のときは、きっちり決まった形に仕上げることが大切。
だけど浴衣の帯結びでは、ちょっとした遊び心を加えることで
あなただけの個性を表現できます。
振袖と浴衣、両方の和装を知ることで「帯を結ぶ」という所作の楽しさや
日本の美意識の奥深さを感じられるはずです。
まとめ
浴衣は夏だけの特別な和装です。
帯結びをマスターすると、浴衣姿がさらに輝きます。
半幅帯や兵児帯の軽やかな結び方は、振袖の厳かな帯結びとは
また違う魅力がありますよね。
「帯を結ぶ」というひと手間には、日本の季節や文化を感じる楽しさが詰まっています。
ぜひ今年の夏も、いろいろな帯の種類や結び方を試して
和装の世界をもっと深く味わってくださいね。振袖ブログとしても
これからも和装の魅力を幅広く伝えていけたらうれしいです!
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